「A View From Within」、「Obsession Is A Gun」と「Muets Aux Temps Des Amours」の日本語の歌詞に気がつきましたか?これらのナレーションをしているのはMomokaです。たとえ私たち一人一人にとってこの言葉が謎めいたものだったとしても、これらの歌詞や言葉は曲の中で大事なパートでもあります。
アレックスの言葉を翻訳し、それらを具現化するのはいつも簡単なわけではありません。なのでこのブログに、Momokaを招待し、その経験をシェアしてもらうことにしました。
– ステファニー
– アレックスの歌詞を日本語に対訳することはどうでしたか?
アレックスの歌詞の対訳をすることは、私にとって最高の名誉であり、最高に恐ろしい冒険だと思いました。普段から詩的要素の強い文章を書くアレックス…歌詞となったら、どんな未知の世界が広がっているのだろうかと不安と期待で胸がいっぱいになりました。私が歌詞を日本語に訳したときは、曲のメロディーも何も知りませんでした。本当に言葉と私だけの世界だったんです。次々と新しい歌詞を受け取る度に、まだ誰にも読まれていない真新しい物語を紐解いていくみたいで、すごくワクワクしたのを覚えています。
ただ、不安は常にありました。アレックスが一言一言、どれだけの魂と意味を込めて選んでいるのかを知っているからこそ、それを日本語にするのが怖かったです。でも、不安の種をあげ始めたら切りがありません。どれが正解で、どの解釈が正しくてって、誰も言ってくれない。だったら自分を信じるしかないし、自分にできる精一杯を注ぎ込むしかありません。そうやってできた訳です。私にとってはどれも思い出深く、見返すのが嫌なのと同じくらい(あら探しをしてしまうから)すごく大切にしたい言葉たちなんです。だから願わくば、皆さんに時間をかけて読んで欲しいなって思います。アルバムの曲同様、何度も何度も聴いて、読んで欲しいですね。これからアルバムを手にする人も、サウンドだけでなく、言葉の世界にもじっくり浸って欲しいと思います!
– 「A View From Within」、「Obsession Is A Gun」と「Muets Aux Temps Des Amours」の3曲で、あなたの声を聴くことができます。スタジオでの経験はどうでしたか?
初めてスタジオにあるマイクの前に立った時の恐怖は忘れられません。その前までは楽しもうと思っていたんです。こんな貴重な体験、思い切り楽しまなきゃ損だ!って…。でも、いざマイクの前に立ったら…緊張と恐怖と、期待を裏切りたくないっていう気持ちが交差して、完全にパニック状態でした。アレックスはシャイ?そんなの嘘だ!って思いました。笑
でも、そこですごく実感したことがあります。バンドメンバーは良く、自分自身をさらけ出す必要性とか、仲間を信頼することの大切さについて話したりしていますが、本当にその通りだって思ったんです。みんなが見ている前で、声を発する。それだけのことだけど、ジャッジされると思うと、途端に怖くなります。期待外れだと思われたら?想像と違ったと思われたら?笑われたら?それを考えただけで、恐怖です。でも、それを超えて彼らを信頼することが必要でした。大丈夫、彼らは私のいる状況が良く分かってる。彼らもこういう段階を経てきてるんだ…自分に何度も“大丈夫だ”と言い聞かせました。そして、彼らが私をリラックスさせようと、気を遣ってくれているその温かさもちゃんと伝わっていました。その優しさがすごく嬉しかったからこそ、ちゃんと最後まで自分に出来ることは最大限やろうと思えました。こういう形でアルバムに参加することができてすごく光栄だし今でも信じられないくらいだけど、私にとっては何よりも、“信頼”について少し学ぶことができたとても貴重な体験でした。