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Between Illness And Migration:もう1年前!

ちょうど1年前の今日、Your Favortie Enemiesはジョン・アグネロがアルバムのミックスをしていた場所、ニューヨークへと飛びました!レコーディングはそれまでに経験したことのないようなプロセスでした。彼らが“可能”だと思っていたものの限界や壁を越えようとしたのです。彼ら自身の夜の終わりへの旅…海の穏やかな再生を探した、めまいのするような大都市の巡礼、ツイストされたサウンド、高揚するスピリチュアルな旅…

全ての始まりからもう1年経ったなんて、夢のようです…私たち一人一人の心に今もとても近いように思えます…このアルバムは、私たちの物語の一部となりました。曲を分かち合い、その感情を分かち合い、それについての会話を通して…

この旅に参加してくれて、どうもありがとうございます!あなたが知るよりもずっと、あなたはこの旅の一部ですよ!

– Stephanie

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日本語リリック:スタジオでの経験

「A View From Within」、「Obsession Is A Gun」と「Muets Aux Temps Des Amours」の日本語の歌詞に気がつきましたか?これらのナレーションをしているのはMomokaです。たとえ私たち一人一人にとってこの言葉が謎めいたものだったとしても、これらの歌詞や言葉は曲の中で大事なパートでもあります。

アレックスの言葉を翻訳し、それらを具現化するのはいつも簡単なわけではありません。なのでこのブログに、Momokaを招待し、その経験をシェアしてもらうことにしました。

– ステファニー

– アレックスの歌詞を日本語に対訳することはどうでしたか?

アレックスの歌詞の対訳をすることは、私にとって最高の名誉であり、最高に恐ろしい冒険だと思いました。普段から詩的要素の強い文章を書くアレックス…歌詞となったら、どんな未知の世界が広がっているのだろうかと不安と期待で胸がいっぱいになりました。私が歌詞を日本語に訳したときは、曲のメロディーも何も知りませんでした。本当に言葉と私だけの世界だったんです。次々と新しい歌詞を受け取る度に、まだ誰にも読まれていない真新しい物語を紐解いていくみたいで、すごくワクワクしたのを覚えています。

ただ、不安は常にありました。アレックスが一言一言、どれだけの魂と意味を込めて選んでいるのかを知っているからこそ、それを日本語にするのが怖かったです。でも、不安の種をあげ始めたら切りがありません。どれが正解で、どの解釈が正しくてって、誰も言ってくれない。だったら自分を信じるしかないし、自分にできる精一杯を注ぎ込むしかありません。そうやってできた訳です。私にとってはどれも思い出深く、見返すのが嫌なのと同じくらい(あら探しをしてしまうから)すごく大切にしたい言葉たちなんです。だから願わくば、皆さんに時間をかけて読んで欲しいなって思います。アルバムの曲同様、何度も何度も聴いて、読んで欲しいですね。これからアルバムを手にする人も、サウンドだけでなく、言葉の世界にもじっくり浸って欲しいと思います!

– 「A View From Within」、「Obsession Is A Gun」と「Muets Aux Temps Des Amours」の3曲で、あなたの声を聴くことができます。スタジオでの経験はどうでしたか?

初めてスタジオにあるマイクの前に立った時の恐怖は忘れられません。その前までは楽しもうと思っていたんです。こんな貴重な体験、思い切り楽しまなきゃ損だ!って…。でも、いざマイクの前に立ったら…緊張と恐怖と、期待を裏切りたくないっていう気持ちが交差して、完全にパニック状態でした。アレックスはシャイ?そんなの嘘だ!って思いました。笑

でも、そこですごく実感したことがあります。バンドメンバーは良く、自分自身をさらけ出す必要性とか、仲間を信頼することの大切さについて話したりしていますが、本当にその通りだって思ったんです。みんなが見ている前で、声を発する。それだけのことだけど、ジャッジされると思うと、途端に怖くなります。期待外れだと思われたら?想像と違ったと思われたら?笑われたら?それを考えただけで、恐怖です。でも、それを超えて彼らを信頼することが必要でした。大丈夫、彼らは私のいる状況が良く分かってる。彼らもこういう段階を経てきてるんだ…自分に何度も“大丈夫だ”と言い聞かせました。そして、彼らが私をリラックスさせようと、気を遣ってくれているその温かさもちゃんと伝わっていました。その優しさがすごく嬉しかったからこそ、ちゃんと最後まで自分に出来ることは最大限やろうと思えました。こういう形でアルバムに参加することができてすごく光栄だし今でも信じられないくらいだけど、私にとっては何よりも、“信頼”について少し学ぶことができたとても貴重な体験でした。

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アルバム:ヴィジョン

どのアルバムも独自の魂、独自の精神があります。『Between Illness And Migration』も例外ではありません。アルバムをレコーディング中、バンドメンバーは彼らがアルバムに何を注ぎ込みたいのか、彼らにとってのアルバムとは何なのかについて何度かディスカッションをしました。それを説明したものがここにあります。

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『Between Illness And Migration』のヴィジョン

どのアルバムも独自の魂、独自の精神を持っています。そして疑いなく、アルバム『Between Illness And Migration』もその例外ではありません。アルバムをレコーディング中、メンバーはアルバムに何を注ぎ込みたいか、自分たちにとってのアルバムとは何かについて何度かディスカッションをしました…以下の言葉がそのディスカッションがどんなものだったかを物語っています。

このアルバムは僕らの全てをかけるアルバムになる。僕らが持ってたなんて知らなかったものまでね。
このアルバムは戦争だ。互いに向けてのじゃない。僕ら全員が一つになって、曲と戦うんだ。
このアルバムは全ての瞬間の死。でも、もしもそれが本物なら、僕らは再び生まれ変わる。

幻想、安全なゾーン、自分はこうだと思っていたもの全て…それよりももっと多くが自分たちの中には生きていると気づいたのが、このアルバムを制作していた時でした。ダークな部分も、明るい部分も。それが全て去っていく前に、しっかりと受け入れる必要があったのです。曲を作りながら、それらは次々と去っていきました。私たちのガッツを吐き出し、魂を叫ぶことを通して。私たちは自分自身を見つけ、そして仲間についても発見をしました。音楽を本物にするために、自分自身に正直になり、仲間に対しても真実でいなければなりませんでした。他の道などないと分かっていました。私たちの全てを出し切らなければなりませんでした。力つきなければいけなかったんです。そして再び生まれ変わるために。毎日、私たちは自分へと死ななければなりません。信じる心を選び、何が起きても、再び生まれ変わることができると信じなければならないのです。時に酷く傷つく日があったとしても、信じる心があれば、喜びをもたらしてくれます。そして、だからこそこのアルバムは本物なのです。私たち一人一人の憂いと変遷の間に起きた旅路のステップを表しているのです…今も続く旅路の。

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Between Illness And Migration, Japanese Version: Dedicated To

”Between Illness And Migration”というのは、国籍、文化、言語、宗教、性的指向や個人的価値に関わらず、僕らみんなが経験する旅だ。それは信頼と失望が似通っている道、希望と不幸を区別するのが難しい航海、贖いと自暴自棄がいつも同じに見える遍歴。それは僕らの心と魂の個人的な状態なんだ。壊れた夢の暗闇が、僕らの生きたいという明るい望みの地平線を、曖昧にさせる場所。そのぬぐい切れない本質を避けたり否定したいと望むほど、人生のある時点で僕らはみんなその道を通る。周りの人々や愛する人々を助け、救えたらと思うほど、彼らがその旅の途中で道に迷っていたことを知るんだ…

何となく、僕らはみんな悲しみの影を生きたり、それに対処する方法を学ぶんだと思う。たとえ、時に自らの悲しみで嘆きを育てていたとしても。けれど、絶望や侘しさ、失望を抱えているにも関わらず、孤独の霧や苦悩に満ちた暗闇の時期を経て、光が輝けるかどうかを見るために、人生に再びチャンスを与える人々がいる…彼らは、その光のおかげで深い夜の恐ろしさを乗り越えられるんだ。たとえ、時にその光が最も弱い輝きや、最もぼやけた光の反射だったとしても。彼らは新たな朝の夜明けの色が、かつて日没の苦痛でできていた憂鬱を、ゆっくりと覆うのを見る。そして地平線が、新しい鮮やかな色合いの約束を紐解いているのを見るとき、彼らは永遠に失ったと思っていたものへの、新たな誓いの温かさを感じるんだ…かつて彼らを不幸の地に抑えていた全てのものを手放す時、彼らは人生の新たなヴィジョンを現実にする…許し、贖い、自由そして再生を経験する。それは彼らの震える肌を覆い、ゆっくりと彼らの心と魂の深みへとしみ込んでいく、再び芽生えた人生の温かさ…自由だ。

このアルバムは、夜の終わりへの親密な巡礼を綴ったライナーノートかもしれない。または、心に悩みを抱えた外国人が日本に平穏な家を見つけ、彼の新しい家を確固たるものにする素晴らしい人々へと恋をしたことの証かもしれない。このアルバムがどんな風に受け取られ、理解されようと、僕らみんなにとって共通の物語であることに変わりはないんだ。これは多くの個人的ルネサンスの物語的記録であり、全ての人が再生をするためのサウンドトラックでもある。

君が”Between Illness And Migration”を、心強い贈り物として受け取ってくれることを深く願うよ。君が自由になるためのインスピレーションになることを、誠実に祈り、そして願っている…捨てるんじゃなくて、手放すんだ。人生を思い切り抱きしめるためにね…君自身が自由に生きられるものとしての、何度でも自己改革できるものとしての、人生。そして、これまで君が僕に教えてくれたように、手放し、自由になるために、自分を見失う必要はないんだ。憂いと変遷の間は、再生へ、もうあと一歩の信頼なんだよ。君の足は疲れ果てているかもしれない。家へ帰る途中で、君は気を落とし、失望するかもしれない…けれど、愛が暗闇の中で君を導く光となるよう、祈っているよ。真の愛は君を裏切らない。僕はそれが真実だと知ってるんだ。だって、僕の深い絶望の時期から、君は何度も僕を救ってくれたから。

-Alex

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ウィンターブルー

アルバムのプロセスを通して、私は光栄にもバンドメンバーと一緒にスタジオにいることができました。そして彼らがアルバムと色を結びつけているのに、私はとても感銘を受けたのです。アイディアに命を吹き込む才能…言葉や音楽を通してだけでなく、写真や絵を通しても。彼らがよく口にしていたイメージは、アルバムの始まりを描写するものでした。そのイメージというのが、シンプルかつ複雑な、“冬の青さ”でした。

冬の空はいつもより青く見えます。多分、雪の白さとのコントラストのせいでしょう。もしくは空に、ある種の暖かさを見出そうとする私たちの想いが反射するのかもしれません。朝の寒さだけに見つけられる青、太陽が昇りきるずっと前、朝日が顔を出す瞬間。それと同じ冷ややかな、氷河のような、孤独を好む青。でも、最も優美な黄金の日の出、真紅の炎のような、赤紫色の燃えるような色も生みます。まるでその日が死ぬ前に、最も寒い朝でも自分が与えたい色によって、家と呼べるだけの暖かい場所を開花させることができるのだと、私たちに理解させようとしてるように。

そして、それがBetween Illness And Migrationの全て。冬の青さに色づかれた新しい夜明けを通して輝く、信じる心の光線から生まれる奇妙さに対抗する旅。それは、天から贈られたきらびやかな衣服で、その最も素晴らしい色を明らかにしています。

– ステファニー

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Between Illness And Migration

『Between Illness And Migration』は3月20日にリリースされた、Your Favorite Enemiesの日本デビューアルバムです。

ソウルフルな詩、ノイズロック、ポストパンク、ニュープログレッシブやハイレベルシューゲイザーなどのサウンドからなる13曲を収録。シングル曲「 A View From Within」、「I Just Want You To Know」、「1-2-3 (One Step Away) 」や「Where Did We Lose Each Other」を含む、日本盤ボーナス・トラック収録、及び日本盤オリジナル・ジャケット仕様。

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